人事目線から見る〜これだけはNG〜
退職時の流れ編
初めての転職。それはもうドキドキですよね。
さらにドキドキするのは、今いる会社を「退職する」ということ。
何と言って上司に切り出せばいいのか、どのような手続きが必要なのか、分からないことだらけですよね?
そんな退職に関わるアクションのなかでも、「これだけはNGでしょう」と思わせる具体例を見ながら退職時の手続きやマナーについて予習しておきましょう。
目次
その1. 退職の意思表示をするとき
その2. 退職届を提出するとき
その3. 引継ぎをするとき
その4. 退職(最終出社)日にすること
その5. まとめ
その1. 退職の意思表示をするとき
転職する会社から内定をもらえば、次に聞かれるのは「入社日」です。
「いつから入社できますか?」と聞かれます。
入社日を決めると言うことは、今いる会社を退職するという退職日を決めなければなりません。
退職の意思が固まったら、早々「直属の上司」に退職を切り出しましょう。
民法では、意思表示は2週間前に行う必要があると定められています。
多くの会社では、就業規則で退職の1カ月前以上に申し出る必要があると定められていますので、そのルールに従いましょう。
<これだけはNG>
最近、便利なサービスを利用して、退職の意思表示をされる方も少なくありません。
それは「退職代行」というサービスを利用する退職の意思表示です。
ある日、突然会社に退職代行を名乗る会社から連絡が入り「〇〇さんは、×月△日で退職します」と連絡が入る。というサービスの事ですね。
ブラック企業なら分かりませんが、通常の企業であれば、待遇改善を訴えてくれれば何とかできたのにと残念でしかありません。
しかし、根本原因はコミュニケーション不足が招いたことですから仕方ありませんね。
貴女は、退職代行を利用しなくても大丈夫ですよね?
その2. 退職届を提出するとき
退職することが確定したら、退職届を提出します。
会社に対して退職することを届け出るための書類で、会社指定のフォーマットがある場合は、そのフォーマットに必要事項を記載して、所定の提出先に期日までに提出しましょう。
指定のフォーマットが無い場合には、基本的な書式に従い、以下の項目を記載して直属の上司に提出しましょう。
必要項目
・退職理由
・退職日付
・届出の年月日
・所属・指名
・宛名
<これだけはNG>
いきなり退職届を出すのは、あまりにも早急過ぎる行動であり、相手への配慮が無さ過ぎです。
退職届を突然差し出された上司は、あなたが担当していた業務の引継ぎをどうするか考える必要があります。
しかも、あなたが保有している有給休暇を退職日までに消化するのであれば、出社する日数はさらに減ることになります。
残される人だけではなく、お客様にご迷惑を掛けることになりかねませんので、退職日を決めるのは先ず上司に相談してからにしましょう。
その3. 引継ぎをするとき
退職届が受理され、退職日(最終出社日)が決定したら、逆算してスケジュールを立てて引き継ぎ作業に取り掛かりましょう。
後任者がすぐに決まるとは限りませんので、誰が担当することになっても速やかに引継ぎが行なえ、業務の移管がスムーズにできるよう、マニュアルを作成しておきましょう。
自分が携わってきた仕事の段取りや進行状況など詳細について書いておくと共に、データやこれまでの関係書類などの保管場所も明記しておきましょう。
<これだけはNG>
マニュアルは有っても、業務が出来る内容ではなく引継ぎが出来ないことです。
これまでのデータや関係書類が整理されておらず、どこを探せば良いのか分からないのは論外ですね。
立つ鳥跡を濁さずという言葉がありますが、あなたは次の会社に行っても大丈夫なような仕事の進め方をしていますか?
日々の業務を完璧にこなしていれば、改めてマニュアルや資料を作成する必要は無いはずです。
新入社員であれ誰が見てもできる、分かりやすいマニュアルを整備して、後任の方にも仕事が出来る人は違うのなと思わせましょう。
その4. 退職(最終出社)日にすること
退職(最終出社)日は、社内の挨拶まわりや会社から貸与された備品などの返却、退職後必要になる書類を受け取る、といったアクションが必要です。
会社によっては、「年金手帳」や「雇用保険被保険者証」を会社が預かっている場合もありますので、忘れずに返却してもらいましょう。
最後にデスク周りやロッカーの清掃など、意外にやるべきことが多いので、時間配分に注意して、慌てることがないようにしましょう。
<これだけはNG>
通常は、事前に返却する「貸与品リスト」が提示されますので、それをチェックしながら現物を確認するのですが、意外と整理整頓出来ていない人がたまにいらっしゃいます。
リストになっているのだから、整理して順番どおり提出・返却するだけなのに、直ぐに出てこない人は、仕事もできていないのかな?と思ったりします。
忘れてくるなんて論外ですね。
次の会社に行っても大丈夫なのか?と少し心配になりますが、会社にとっては不良債権が精算できて良かったのでしょうか?
あなたは、人事にどう思われる人ですか?
その5. まとめです
退職に際してやるべきことは、結構あります。
先ずは、必要な項目をあげて、スケジュールを立てましょう。
引継ぎに必要な期間と有給休暇の消化期間を考慮し、会社の都合にも配慮したうえで退職日を決定することが大切です。
合わせて、退職に必要な手続きや申請がいつまでに必要なのかなどもチェックしておきましょう。
事前準備をした上で、一つひとつ確認しながら、抜けや漏れが無いように退職の手続きを進めていきましょう。
立つ鳥跡を濁さず。どのような形であれ、一度お世話になった会社です。
感謝の気持ちを持って、精算の手続きを行った上で、次のステージへ旅立ちましょう。
以上