人事目線から見る〜転職回数が多いときの印象と対策〜

転職回数の多いあなたが転職活動をするとき、転職回数の多さが採用の合否に影響するかどうか気になっているのではないでしょうか?

転職回数が多い人は、採用担当者から「採用しても同じ理由で、直ぐに退職してしまうのではないか?」と思い、不安になるからでしょう。

さらに面接でも転職回数が多い分、退職理由について踏み込んで聞かれたり、あなたのキャリアプランについて深く追及されることがあります。

そこで、転職回数の多いあなたが転職活動を行なう場合に、どの様な点に注意して対策を行なえば良いのか解説します。

<目次>

  • 採用担当者が持つ転職回数の多い応募者の印象とは?
  • 転職回数が多い人の転職活動対策は?
  • まとめ

採用担当者が持つ転職回数の多い応募者の印象とは?

転職回数が多い人のデメリットはズバリ「書類選考の段階から不利になる」ということです。
その理由を列挙すると、次のようになります。

  • 採用しても嫌なことがあれば、直ぐに退職するのではないか?と懸念される
  • コミュニケーション能力が低く、人間関係が構築できない人と判断されてしまう
  • 協調性や忍耐力が無い人なのではと思われてしまう
  • 自分の軸がシッカリしておらず、フラフラしている印象をもたれる

企業の中には、一定回数以上転職を繰り返す人は、書類選考の段階から「お見送り」の判断をしているところもあります。
人材紹介会社を利用して転職活動をしている人は、応募する段階でその企業の考え方を確認しましょう。

それでは、転職回数が多い人に見られる「よくある失敗例」を3つご紹介します。

①短期間での退職を繰り返す

短期間での退職を繰り返す人は、やはりその退職理由が問われます。

安易に転職を繰り返していないか?何を目的に転職をしているのか?など面接の前から想定される質問には、面接官を納得させられるだけの理由が必要になります。

転職する明確な目的があり、さらに前向きでスキルアップのために職を変えてきたと胸を張って説明できれば問題ありません。

しかし、相手を納得させられるだけの理由が明確でない転職を繰り返していると、内定を獲得できる確率はグッと下がります。

②業界や職種に一貫性が無い

転職を繰り返していても、スキルプランにそってキャリアアップしていれば問題ありませんが、異業種や未経験の職種への転職を繰り返し、一貫性がない場合には、お見送りになります。

いろいろな経験をしていれば幅広く経験やスキルを身に付けているかも知れませんが、それはある一定期間継続して習得するものであり、短期間で退職してしまうと、仕事を覚える時間が無く、経験やスキルを何も身につけないまま退職することになります。

経験やスキルを何一つ身につけないまま退職すると、スキルアップには繋がりません。
当然、即戦力にはならないと判断されて、採用対象から外れることになります。

③ないものねだりを繰り返してしまう

もっといい給料、もっと休みが多い会社、もっと自分にあった会社と「ないものねだり」ばかりしていませんか?

隣の芝生は青く見えます。
人間関係が嫌だからと言って転職しても、人間関係は何処に行ってもついて来ます。

転職を繰り返しても、自分が望む企業になかなか巡り合えず、逆にあなたの市場価値を下げることになるかもしれません。
自己分析をシッカリ行ない、あなた自身の市場価値を把握して、キャリアプランを設計してから転職活動を行ないましょう。

転職回数が多い人の転職活動対策は?

(1)職務経歴書の書き方

転職回数の多い人が職務経歴書を書く際には、キャリアに一貫性を持たせるような視点で書きましょう。

仮に、一貫性がない場合には、応募する仕事内容に関連した経歴をピックアップして書き、その他の職歴については、何を考え、どのように行動して仕事上の課題を解決してきたのかなど、仕事に対する考え方や取り組む姿勢などを伝えましょう。

転職回数が多くても、一貫性を持って仕事と向き合ってきたことを記載すると共に、これまでの職歴を通じて得意といえる業務内容をしっかりとアピールしましょう。

(2)面接対策2選

転職回数が多くても採用される転職理由の伝え方には、次の2点に注意しましょう

①退職の理由や転職の目的をポジティブに変換して伝える

転職回数の多い場合、退職理由がネガティブな内容であったとしても、ポジティブな表現に変換して伝えましょう。

ポジティブな表現に変換することで、前向きな姿勢で転職理由を伝えられ、採用担当者には歓迎されやすくなりますし、企業側の印象もいい方向に変化するでしょう。

②意欲的な姿勢(言葉と態度)で伝える

漠然と「がんばります」や「貢献したいです」だけでは、企業側へのアピールとしては弱く感じられます。
今までの経験を活かして、入社後自分がどのように働きたいのか、どれくらい貢献したいのかについて展望を具多的で意欲的な姿勢(言葉と態度)で伝えていきましょう。

入社後のなりたい自分をイメージしながら、これからのキャリアプランを伝えることで、前向きで働くことに意欲的な印象を企業に与えられるでしょう。

まとめです

転職回数の多さは、転職活動に対して大きなリスクになる可能性があります。

しかし、企業側も転職回数だけで採用の合否を判断をしているわけではありません。
何故なら、企業は「転職回数」よりも『転職理由』に注目しているからです。

スキルアップのために、積極的に転職を繰り返していくことは、今後必要なステータスになるかもしれません。
平均寿命が長くなり、就業期間が長期化し、高齢者になっても働き続けることが必要になる日本では、なおさらのことです。

希望する転職を実現するためには、「なぜ転職したいのか」、「絶対譲れないものは何なのか」などあらゆる角度から分析を繰り返すことが重要です。

特に転職回数が多い場合は、その分析結果を元にあなた自身の仕事観を明確にし、経験とスキルに自信を持ってアピールしましょう。